SEO対策とは
検索エンジン最適化(けんさくエンジンさいてきか、英: Search Engine Optimization, SEO、サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)とは、検索エンジンのオーガニックな検索結果において、特定のウェブサイトが上位に表示されるよう、ウェブサイトの構成などを調整すること。また、その手法の総称。
ブログによる情報発信のメリットのひとつにウェブサイト検索エンジンからの集客(ブログ読者集め)があります。
2020年現在の情報収集はSNSが勢力を伸ばしている状況で、ウェブサイト検索エンジンからの集客力は落ちているのはたしかです。
SNSには固有のウェブサイト検索エンジンがあり情報検索ができるため、Google検索に代表されるウェブサイト検索エンジンを使わずとも情報収集ができます。
しかし、SNSユーザー以外は検索エンジンを使わないもしくは使えないので限定的な集客になるデメリットもあります。
ウェブサイト検索エンジンは誰でも使うことができるので幅広いインターネットユーザーに対して自分のブログを認知してもらうチャンスがあるわけです。
ただし、検索エンジンはランダムで検索結果を作成しているわけではありません。
検索エンジンに最適化され高い評価を得ているウェブサイトが上位表示する仕組みになっているのです。
検索エンジン向けに最適化して検索結果で上位表示させる対策をSEO対策と呼びます。
検索エンジンにはあとで紹介する検索アルゴリズムという自動判断プログラムが用意されており、検索エンジンごとに評価指標があり高得点を出した順に並べるのが基本です。
率直にいえばSEO対策は検索アルゴリズムで高得点を叩き出すための対策となります。
SEO対策の必要性
![]()
出典:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid – SISTRIX
インターネットユーザーが検索エンジン最大手のGoogle検索を使ったあとどのような行動をとったかをSISTRIX社が調査して発表しています。
SISTRIX社の調査によると検索結果の最上位(1位)に表示されたウェブサイトのリンクをクリックして訪問した検索ユーザーは28.5%とのことです。
これが2位になると15.7%、3位になると11.0%と1位との差が10%以上開くことになりました。
さらに、4位以下になると10%を割ってきて、7位になると5%もないという状況です。
このように順位が下がれば下がるほど検索結果のリンクがクリックされず訪問されなくなってしまうため、SEO対策をして上位表示することが非常に重要になります。
ウェブサイトに訪問してもらうためにはSEO対策をして上位表示することが必須といっても過言ではありません。
検索結果1位でも30%のクリック率となる理由
1位でも100人中29人しかクリックしていないのは検索結果のページで答えを得られてしまうからでしょう。

Google検索には強調スニペットという検索結果にウェブサイトから情報を引用して表示する仕組みがあります。
さらに

強調スニペットがでないとしても検索結果のディスクリプションを眺めていくと求める答えが得られるのでウェブサイトに訪問されていない可能性も高いです。
「より詳しく知りたい」という人だけがクリックしてウェブサイトに訪問するのでクリック率が30%程度になっているといえます。
自分の運営しているウェブサイトであればGoogleが無料提供しているGoogleサーチコンソールでチェックすることが可能です。
僕の運営しているウェブサイトで上位表示しているキーワードでもクリック率は20%前後なのでSISTRIX社の調査結果通りとなっていますね。
Google検索アルゴリズムとは
アルゴリズムとは簡単にいうと「問題解決の手順や方法」です。
Google検索エンジンを使って検索すると1ページ目に10個のサイトが並びますね。
この10個のサイトはランダムに表示されているわけではなく、Googleが独自のプログラムを通してサイトを解析し独自に点数を付けて、点数を合計して高い順に並べているのです。
日本語Google公式サイトには「Googleが掲げる10の事実」が掲載されており1番目には次のように明記されています。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
Googleにとっての問題解決とはユーザーファーストを実現することです。Googleの解決すべき課題のひとつはGoogle検索でいかにユーザーファーストを実現していくかになっています。
Google検索を使う人は情報が欲しいので検索をしますから、検索する人に役立つ情報を返していかなければいけません。
インターネット上にはさまざまな情報が出まわっています。なかには信憑性がないデマ情報も多いです。
もしGoogle検索がデマ情報を発信しているようなウェブサイトを検索結果に出したら間違った情報が拡散して社会的に問題となり責任を問われることになるでしょう。
Google検索では「社会的信用・信頼できる」と判断できる傾向を独自で持っており、プログラムに組み込むことで独自の加点指標で点数を算出して順位を決定しているわけです。
アルゴリズムは「問題解決の手順や方法」です。Google検索アルゴリズムとは検索ユーザーの利便性を実現するための方法(プログラム)集合体とお考えください。
「検索アルゴリズム=検索システムの構造」が正しい表現かもしれません。
検索結果の順位決定をしているプログラムがGoogleアルゴリズムと呼ばれています。アルゴリズムについてもっと理解を深めたい場合は下のサイトをご覧ください。
アルゴリズムには200以上の加点指標がある
Google検索アルゴリズムはブラックボックスになっているため検索エンジンシステムがどのようになっているかはGoogleの技術者くらしか知ることができません。
しかし、システムは複数のプログラムを組み合わせて構築するのが基本なので、ひとつひとつのプログラムがやっていることは以外と単純であることが多いです。
![]()
出典:11 Things You Must Know About Google’s 200 Ranking Factors
Googleは検索順位を決める要素として200以上の指標があると公表しています。
200個以上の加点するためのプログラムが用意されており、それぞれの問題で正解を出して徐々に加点していきトータルで点数の高い順に検索順位を決めていると考えてよいでしょう。
Google検索アルゴリズムはすべて加点方式ではなく減点方式の評価方法も用意されているとされています。
Googleがガイドラインに違反しているウェブサイトに与えるペナルティは減点方式です。
プログラムによる自動加点
では、どのように加点しているのかをざっくりと説明します。
データとして「リンゴ・トマト・イチゴ」の3つを用意し、加点システムでそれぞれ真偽判定させたとしましょう。
加点システムは「赤色である判定プログラム・果物である判定プログラム・木に実る判定プログラム」の3つで構成されています。もし「真」であれば1点加点、「偽」であれば0点という判定基準です。
この加点システムに「リンゴ・トマト・イチゴ」の3つデータを通過させると次のような結果となります。
赤色である | 果物である | 木に実る | 点数 | |
リンゴ | ○ | ○ | ○ | 3点 |
トマト | ○ | × | × | 1点 |
イチゴ | ○ | ○ | × | 2点 |
加点システムによって順位付けをすると
- 1位:リンゴ(3点)
- 2位:イチゴ(2点)
- 3位:トマト(1点)
このような並び順になりました。
Google検索アルゴリズムではこのような加点プログラムが200個以上集合して検索エンジンシステムを構成されているはずなので複雑な判定をしていることが予測できます。
アップデートによる指標変更と順位変動
このブログ内でも
- パンダアップデート
- ペンギンアップデート
- 医療・健康アップデート
- コアアップデート
といった検索順位が大きく変動するアップデートについて触れています。
このアップデートとはアルゴリズム変更です。
ブラックハットSEOをはじめとした検索順位決定の抜け穴を突いて検索ユーザーにとって有益でない情報を発信しているウェブサイトでも高得点を出す裏技的な手法が次々と開発されています。
Googleの解決すべき課題のひとつはGoogle検索でいかにユーザーファーストを実現していくかですが、こうした低品質なウェブサイトでもテクニックを駆使して高得点を出される状況では本当の意味でのユーザーファーストは実現できません。
先ほどの「赤色である判定プログラム・果物である判定プログラム・木に実る判定プログラム」の3つを例にしますと、
たとえば「トマト」と「イチゴ」と木の枝にくくりつけたら木に実っているようにみえますよね?
そうなると下記のように点数が変わってくるわけです。
赤色である | 果物である | 木に実る | 点数 | |
リンゴ | ○ | ○ | ○ | 3点 |
トマト | ○ | × | ○ | 2点 |
イチゴ | ○ | ○ | ○ | 3点 |
このようにテクニックを駆使して加点することもできてしまうので、Googleはアップデートをして目くらまし対策をしているわけです。
偽装することによって加点する抜け穴が悪用されてしまったら誰でも点数が加点できてしまうため指標としての意味を成しません。
ですから、Googleは定期的に指標(プログラム)の入れ替えをしています。
システム「赤色である判定プログラム・果物である判定プログラム・木に実る判定プログラム」を「赤色である判定プログラム・果物である判定プログラム・青森県の名産である判定プログラム」に改修したとしましょう
赤色である | 果物である | 青森県の名産である | 点数 | |
リンゴ | ○ | ○ | ○ | 3点 |
トマト | ○ | × | × | 1点 |
イチゴ | ○ | ○ | × | 2点 |
このように順位が正常に戻りましたね。
GoogleはSEO対策の実施を推奨しているのですが、意図的に加点を狙ったテクニックを駆使して低品質なウェブサイトを上位に出そうとする動きが昔からあります。
こうしたウェブサイトへの対策をするため定期的に指標仕様を変更するなどして対処しているので順位変動が起こるのです。
紹介した例では順位が元に戻っただけですが、実際は元に戻らず大幅な順位変動が起こるので影響を受けた順位が下がった人は阿鼻叫喚となります。
それだけ順位変動は訪問者(アクセス数)に大きな影響があるということです。
Googleの意向に沿わないSEO対策にはペナルティ(減点)を科すことも
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。(中略)
金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。
Googleは常にユーザーファーストで活動しています。
Google検索アルゴリズムも無数に存在するインターネット上のウェブサイトから本当に価値のある情報提供をしているウェブサイトを検索結果の上位に出すために存在するモノです。

Googleは広告収入が柱となっている企業なので、検索結果に出る広告は金銭が関係していますが、検索結果の順に関しては金銭関係なく情報の有益性のみが基準です。
検索結果は
資金力のない弱者でも有益な情報を発信することで上位表示できる公平性
を重視しています。
ただ、過去にアフィリエイト界隈ではブラックハットSEOをはじめとした順位操作が普通に行われており、順位操作するSEO対策業者も乱立して金銭で順位操作できる状態となっていました。
Googleの目指す公平性が脅かされる状態になっていたのです。
それもあって「Google検索は使えない」と利用者離れが起こり、現在のSNS優位の状況になっていったといえます。
Googleも順位操作が日常茶飯事の状況をよしとしません。
スパム行為や順位操作が疑われるウェブサイトに対してはペナルティ(減点)を与えて検索結果上位から排除することも同時に実施しているのです。
Googleの意向に沿わないSEO対策にはペナルティによる減点を受け順位が上がらない、もしくは検索結果から完全排除されることがあります。
SEO対策を実施してウェブサイトの評価を加点していく必要がありますが、過度なSEO対策をすると減点されることがあるので注意が必要です。
SEO対策とペナルティについては下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。

■■SEO対策ライバルチェックについて
有益な情報発信をしたら上位表示できる公平な場である
公平性はあるが誰でも上位表示できるわけではない