特定商取引法(特商法)とはなにか?副業・投資案件で【特定商取引法に基づく表記(運営会社情報)】をチェックする理由

ネット副業・投資で稼ぐ基礎知識・予備知識

オイスイです。

この記事では
僕が副業案件の募集ページを検証するときに
よく指摘している「特定商取引法」が
どんなものかをざっくりとザックリします。

なぜこの特定商取引法について記事にしたのか
というと、ネット上にある副業案件の募集ページが
怪しいかどうかを検証するときに役立つからです。

この特定商取引法をいい加減に扱っている
副業案件の募集ページがあったとしたら
間違いなく近寄らないほうがよい案件と判断できます。

不正行為をしている業者の可能性が高いと言えるでしょう。

ですから、
これから紹介する内容を意識するだけでも
悪質な副業案件を実践してしまうリスクを
下げることが可能です。

ぜひ頭の片隅に入れておいて
悪質な副業案件から自分の身を守るようにしましょう。

特定商取引法とは

【特定商取引法とは】

事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。 具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。

出典:特定商取引法とは|特定商取引法ガイド

特定商取引法とは簡単にいうと
お金を払う人(消費者)を守るためにある法律です。

一番よく用いられている場面は
インターネットを使った通信販売なので
ここではネット通販を例に説明していきます。

ネット通販で買物をするときは
当然ながら現物をみて買い物することができませんね。

そのため商品を買うかどうかの判断は基本的に

  • 販売ページにある情報
  • 広告の情報
  • カタログの情報

といった情報からしか判断することができません。

購入者は現物を見て判断できないので
ウソの情報を記載して騙すように
購入させることができてしまうのです。

実はこの性質を悪用してウソの情報を
販売ページや広告で流して商品を購入させる手法が
昔からあるわけですね。
(いわゆる悪徳業者と呼ばれる人たちです)

お金を払う側(消費者)は現物をみることが
できないので記載されている情報が正しいか
間違っているかの判断ができません。

つまり現物を自分の手に取ってみるまでは
まったくわからない状態となるのです。

万が一悪徳業者に引っかかってしまった場合
ウソや誇大情報を信じて購入した人が
「思っていたモノと違った」となりますので
トラブルに発展することも少なくありません。

しかも悪徳業者は売り逃げが基本となっているので
クレームを入れたところで連絡が付きません。

最終的に「騙されたほうが悪い」
となって泣き寝入りすることになるわけです。

こういった状況から消費者を守るのが特商法。

このようにネット通販では
お金を払う人(消費者)が情報不足により
圧倒的に不利な状況になるので、

販売ページ・広告・カタログといった
情報発信メディアでは

「消費者に正しい判断ができるよう
情報提供しましょう」

と法律で規制しているわけです。

「特定商取引法に基づく表記」記載情報とは?

特定商取引法は
あくまで法律ですから目に見えないものです。

ですから守られているかどうか
消費者から判断することができません。

というよりも消費者は特定商取引法自体を
知らない可能性もあるわけです。

これでは消費者側が不利となってしまい
公平ではありませんから、

販売業者は特定商取引法に基づく表記を記載した
「自分は特商法を守って商売していますよ」
という意思表示をする必要があります。

ちなみに「特定商取引法に基づく表記」は
義務なので記載しなければならず
記載せず有料商品を販売したら
行政から罰則を受ける可能性があります。

記載すべき内容は次の14項目です。

商品によっては対象外となる項目もあるので
基本的には取捨選択となりますが、
責任者名や連絡先といった例外なく必須項目もあります。

副業案件の募集ページを検証するときは
例外なく必須となっている項目がしっかりと
明記されているかどうかをチェックするとよいでしょう。

とくに連絡先が曖昧な場合はトラブルが
起こったあとに解決のしようがないので
真っ先に見ておくことをオススメします。

1.販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
2.代金(対価)の支払い時期、方法
3.商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
4.商品若しくは特定権利の売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項(その特約がある場合はその内容)
5.事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
6.事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
7.申込みの有効期限があるときには、その期限
8.販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
9.引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
10.いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
11.商品の売買契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件
12.商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときには、その内容
13.請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
14.電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス

出典:通信販売|特定商取引法ガイド

特定商取引法の概要

特定商取引法の概要については
自分が商品を販売していく場合に関係することなので
安心して実践できる副業かどうか判断するときには
あまり関係ありません。

しかし、
僕はアフィリエイトを実践してネットビジネスに
慣れてもらい最終的に情報起業することを
オススメしていますから関係してくる話です。

僕自身も特商法についてはしっかりと
学んでいかないとトラブルに発展したり
行政指導を受けるようなこともあります。

ということで
自分の知識を増やす意味で記載することにしました。

特定商取引法には

  1. 行政規制
  2. 民事ルール

の2つで構成されています。

行政規制の詳細

行政規制とは有料商品の販売者に
課せられた義務のことです。

有料商品の販売者は「行政規制」の義務を
守らなければいけません。

禁止事項なので違反した場合は
行政指導や行政処分といった罰則の対象です。

特定商取引法では、事業者に対して、消費者への適正な情報提供等の観点から、各取引類型の特性に応じて、以下のような規制を行っています。特定商取引法の違反行為は、業務改善の指示や業務停止命令・業務禁止命令の行政処分、または罰則の対象となります。

○氏名等の明示の義務付け
特定商取引法は、事業者に対して、勧誘開始前に事業者名や勧誘目的であることなどを消費者に告げるように義務付けています。

○不当な勧誘行為の禁止
特定商取引法は、価格・支払い条件等についての不実告知(虚偽の説明)又は故意に告知しないことを禁止したり、消費者を威迫して困惑させたりする勧誘行為を禁止しています。

○広告規制
特定商取引法は、事業者が広告をする際には、重要事項を表示することを義務付け、また、虚偽・誇大な広告を禁止しています。

○書面交付義務
特定商取引法は、契約締結時等に、重要事項を記載した書面を交付することを事業者に義務付けています。

出典:特定商取引法とは|特定商取引法ガイド

民事ルールの詳細

民事ルールとは
商品購入者と商品販売者の間で
起こるトラブルを未然に防いだり、

起こったあと円滑に解決できるようにする
ルールを制定したものです。

代表的な解決方法はクーリング・オフでしょう。

僕は中学校の家庭科の授業で
クーリング・オフについて習った記憶があります。

購入した商品を期間内であれば
無条件で返品することができる制度ですね。

ちなみに通信販売商品は
クーリング・オフの対象になっていないので要注意。

特商法の対象となっていても使えないルールが
存在することもあるので
しっかりと確認しておかないといけません。

副業案件の募集ページのバックエンド商品も
どちらかというと通販商品の性質に近いので
クーリング・オフの対象外となります。

参考:えっ!通信販売 クーリング・オフできないの?(見守り情報)_国民生活センター

特定商取引法は、消費者と事業者との間のトラブルを防止し、その救済を容易にするなどの機能を強化するため、消費者による契約の解除(クーリング・オフ)、取り消しなどを認め、また、事業者による法外な損害賠償請求を制限するなどのルールを定めています。

○クーリング・オフ
特定商取引法は、「クーリング・オフ」を認めています。クーリング・オフとは、申込みまたは契約の後に、法律で決められた書面を受け取ってから一定の期間(※)内に、無条件で解約することです。(※)訪問販売・電話勧誘販売・特定継続的役務提供・訪問購入においては8日間、連鎖販売取引・業務提供誘引販売取引においては20日間。通信販売には、クーリング・オフに関する規定はありません。

○意思表示の取消し
特定商取引法は、事業者が不実告知や故意の不告知を行った結果、消費者が誤認し、契約の申込みまたはその承諾の意思表示をしたときには、消費者は、その意思表示を取り消すことを認めています。

○損害賠償等の額の制限
特定商取引法は、消費者が中途解約する際等、事業者が請求できる損害賠償額に上限を設定しています。

出典:特定商取引法とは|特定商取引法ガイド

特定商取引法の対象

出典:特定商取引法とは|特定商取引法ガイド

特定商取引法の対象は次の7つです。

  1. 訪問販売
  2. 通信販売
  3. 電話勧誘販売
  4. 連鎖販売取引
  5. 特定継続的役務提供
  6. 業務提供誘引販売
  7. 訪問購入

実は訪問販売や電話勧誘といったものも
しっかりと特商法の対象に入っているのですね。

とくに電話勧誘は
かけてきた相手の発信する情報だけで
判断しないといけませんから消費者は適切な
判断をすることが困難な状況にあります。

一番多いのはインターネット回線の契約話です。

NTTとまったく関係ない会社
(NTT回線を使っているだけ)なのに
まるでNTTの関連会社を装って契約を
取ろうとする業者からの電話が本当に多いです。

こちらもNTTの関連会社を装って
電話してきている事実を知っているので
対処できていますが、

知らない人なら「NTTの関連会社なら」と
間違った判断で契約してしまうことになるでしょう。

このように消費者側が
「情報不足で不利」となりやすいビジネスは
基本的に特商法の対象となってくるわけです。

有料販売商品のみ対象

特定商取引法は商品を有料販売する
場合のみが対象となります。

僕がこのブログで検証している
副業案件募集ページの多くは

  • メルマガ登録
  • LINEの友達登録

という場合が多く
商品を販売しているわけではありません。

有料商品を販売しているわけではないので
副業の募集ページに特商法の記載が
なかったとしても違法性はないわけです。

それでも僕が特商法を
毎回チェックしているのには理由があります。

特商法の目的は販売者と消費者の間で
トラブルが起こらないよう未然に防ぐことなので
対象外であっても記載したほうが消費者を
安心させることになるからです。

とくに副業案件の募集は確実に
お金が絡む話になりますから
金銭トラブルの可能性が十分にあります。

有料で商品を売っていないとしても
金銭のやりとりが発生する以上は
一般的な商品販売と同じように
特商法を記載した方がよいと考えているわけです。

また「お金の稼ぎ方を教えます」といった
無料案件は最終的にバックエンドの有料商品販売が
待っていることが多いので
「最初だけ無料」という可能性があります。

そういう場合は最初から有料商品を販売することが
前提のプロモーションになりますから特商法を
記載することが望ましいとなるわけです。

「まずは無料モニターとして…」と表記が
あれば確実にバックエンド商品が待っています。

バックエンド商品とはその名前の通りで
背後にある商品で販売者が本当に売り込みたい
商品の正体です。

たとえば10万の商品を売るとしましょう。

最初から10万円の商品をバンと出してしまうと
「得体の知れない商品に10万円も出せない」
となってしまい売れなくなります。

もしこれがパソコンのように実態のある
商品であれば最初から10万円で売れることも
普通にあるのですが

副業を教える教材や塾といった案件(商品)
であれば得体の知れないものですから
消費者は警戒するわけです。

そこで
「最初は無料」として体験版(フロントエンド)
を出し購入へのハードルを下げてから
本命であるバックエンド商品のセールスに
繋げていくという手法がとられます。

向こうもビジネスとしてやっているので
バックエンド商品を売ることは問題ないですし
心理的ハードルを下げる売り方は一般的なので
王道のビジネス手法です。

しかし、そうれあればフロントエンドの
副業案件募集ページにも有料商品を売るときと
同じように特商法を記載したほうが自然で
怪しまれずに済みます。

しかし、
バックエンド商品がある前提ながら
特商法の記載が曖昧もしくは無記だったら

なにかしら隠したいことがある

と判断することができて
近寄らない方がよい案件と判断できるのです。

とくに連絡先を曖昧にしているとしたら
有料商品販売ページに記載されている特商法も
完全に信用できないという話になりますからね。

こうした理由から副業検証記事では
特商法のチェックをしています。

副業案件の募集ページの紹介で問題となりやすいこと

有料販売されている
副業案件の募集ページ(バックエンド商品)で
問題になりやすいことは

「このプログラムに参加したら
毎日5万円確実に稼げます」

といった誇大広告です。

もし本当に毎日5万円稼げるような
副業を紹介してくれて確実に5万円を
毎日手にできるのであれば虚偽はないのですが、

僕の経験上ではプログラムに参加しただけで
毎毎日5万円稼げるなんてことにはなりません。

もしそれが実現できるなら誰も苦労しないです。

つまり上記の画像のように
「1日平均4万5000円を
完全自動で稼いでくれる!?」

という表記は誇大広告に
該当する可能性が否めません。

ちなみに「!?」を使っているので
断定表現になっていないです。

つまり「1日平均4万5000円を完全自動で
稼いでくれる話じゃなかったのか!」と
文句をいっても「!?」と含みを持たせているので
通じない可能性があります。

またチラッと「効果には個人差があります」
打消し表示が入っていたりすることもあるので
副業案件の募集ページを検証するときはこういった
逃げ口を作っていないかチェックするのも有効です。

募集ページでは「確実に稼げます」
と大々的にアピールしておきながら
特定商取引法に基づく表記で

個人差があるので確実ではないですよ

とさらっと打消し表示を使って
逃げ口を作っているのです。

もし逃げ口を作っていたら誇大広告している
可能性が高いので近づかない方がよいでしょう。

2.誇大広告等の禁止(法第12条)
特定商取引法は、誇大広告や著しく事実と相違する内容の広告による消費者トラブルを未然に防止するため、 表示事項等について、「著しく事実に相違する表示」や「実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁止しています。

出典:通信販売|特定商取引法ガイド

特定商取引法まとめ

特定商取引法とは
お金を出す側(消費者)を守る法律です。

まっとなビジネスをしている業者であれば
特定商取引法に準拠してビジネスをしていますので
トラブルが起こるといったことは避けられます。

しかし、
残念ながらインターネット上で副業案件の
募集ページをみていると必ずしも
特商法を守れているとはいえません。

実際に僕もこれまで数々の副業募集案件を
検証してきましたが連絡先の表記がいい加減で
不安感のあるものが多い印象です。

有料商品を販売する業者は
「特定商取引法に基づく表記」の記載は義務です。

つまり
特商法をいい加減に記載している業者は
なにかしらの事情で「特定商取引法に基づく表記」を
書けない理由があるとみられます。

不正なビジネスをしている可能性が
ありますので近寄らないことが賢明と言えるわけですね。

このように特商法は消費者を守る法律ですから
もし「このお金儲け話は怪しい」と思ったら
「特定商取引法に基づく表記」をチェックしてみましょう。

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